
こんにちは。
大学受験で二浪したしらぬいです。
北九州予備校(通称「北予備」)という予備校をご存じでしょうか。九州最大手の予備校で、スパルタ教育で有名です。特に北予備の寮は、拘束時間などの寮での規則が厳しいことから、「監獄」と言われています。
その北予備の、青雲寮という寮で、1年間浪人生活を送りました。浪人生活の末、得られたのは、大学受験不合格でした。
今回は、北予備の青雲寮で実際に生活してみての感想を述べていきます。
この記事は、今から北予備で寮生活を考えている人や、興味本位に北予備の実態について知りたい人向けに書きました。
北予備の青雲寮で生活してみた感想
が分かります。
北予備の青雲寮で生活してみた感想
時間的拘束がありあまりすぎて辛い
北予備では時間の拘束がありあまるほどあります。予備校校舎で朝から18時まで授業を受けた後、寮に戻って、50分×4コマの自習時間があり、それが終わるとすぐに部屋に戻って、絶対消灯です。
寮生活の中でも、机に座って勉強を余儀なくされる時間がめちゃくちゃ多いです。毎日毎日この生活が続きます。勉強時間を強制的に確保するという意味では、北予備に勝る予備校はないのではないでしょうか。
しかし、時間がありすぎる分、だらだらと時間をつぶすために勉強をしてしまいがちです。私は、後で見直す用の資料をつくるために時間を費やしたりすることもありましたが、本当にそれはムダだったと思います。強制的な自習時間が与えられるので、その時間をムダにしないように勉強に取り組めるのがベストだとは思いますが、毎日のことなので難しいかもしれません。逆に時間を持て余してしまうように思います。
門限が厳しく、ムダなストレスがあった。
北予備では、この1年にすべてをかけるという思いで集まっている人が多く、私もその一人でした。ただ、勉強を真面目にやること以外にも寮の規則に首を締められることが多々ありました。その一つが門限です。北予備の最終時限の講義が終わるのが18時なのですが、寮の門限は18時30分でした。
早足で徒歩25分の距離にあった青雲寮には、もはや最終講義を受けたら早足で帰らないと門限に間に合いません。
走って帰宅することがよきとされていますが、勉強をして帰ってきて、そこから走るというのは、当時はムダに体力を割いて余計な神経を使ってしまっているなと考えていました。今振り返ってみても、この門限のために走って帰らなければならないという制度は本当にムダだったと思っています。
自習が集中できる環境かどうかは、ときによる。
北予備の自習は時間ごとに区切られていて、50分に1回休憩時間があり、それを4コマ行います。ですので、自分のタイミングで休憩したり、5分だけ休憩するといったことができません。
また、音楽を聴きながら作業することもできませし、さらに青雲寮では、二人がけ用の長机だったので、消しゴムを使うと机が揺れてしまったり、貧乏ゆすりに悩まされることもありました。
静寂の中で常に咳き込んでいる人もいたりで、自分の環境で自分のちょうどいいタイミングで勉強したい人には向かない用に思います。
といいつつも私は幸い、比較的集中できるタイプだったので、自習時間をもてあますことはあまりなかったように思いますが、人によってはちょっとしたことでペースを乱される可能性が大いにあります。
強制的に机に座って勉強できるという意味では、他のものに気を取られないから効率がよいかもしれませんが、自分のペースで進んで勉強できる人にとっては、周りとタイミングを合わせる必要があるので、不向きかもしれません。
ごはんがおいしくて太ってしまった
受験が終わるまでに5キロくらい体重が増えました。北予備では、一日三食しっかり食べられるので、食べざかりの男子にはよいですが、浪人生の運動量というのは大した量ありません。通常通りしっかり三食食べてしまうと、太ってしまうのは仕方がありませんが、太るということは頭の中に入れておいたほうが良いと思います。
共同生活ならではの時間の浪費も
お風呂の時間になると、お風呂が混雑してしまって、前の人が入り終わるのを待つ必要があることもありますし、洗濯機がすべて回っていたら、自分のタイミングでは洗濯できません。就寝時間も制限されていますし、エレベータで移動する時間も待ち時間があります。このように、共同生活ならではの、勉強以外に消費する時間があるのは事実です。このような生活にかかる時間に関しても、自宅で勉強するとはまた違った時間を浪費してしまうので、自分のペースが守れる人は自分のペースでできる環境で勉強したほうがよいでしょう。
通学中歩きながら単語帳を見るのは嫌だった
通学中も勉強だと言って、歩きながら単語帳を読むのがよしとされていた風潮がありました。私はこれについてはどちらかといえば反対で、普通に危ないと思っています。それよりも友人と問題を出し合ったり勉強の進め方について相談し合いながら通学するほうが良いように思いました。
北予備では自習時間が長いですが、友人にわからないところを聞いたりする時間が、本当に合間合間の時間しかありません。せっかくの共同生活をもっと有意義に過ごすためにも、勉強を通じたコミュニケーションが行えればなと思っていたところです。
勉強が苦痛ではなくなるように思う
私は、勉強すること自体は嫌いではなく、むしろ好きで勉強していた節がありました。ただ、どうしても集中できない状態だったとしても、休憩時間までは座り続けなければなりませんし、休憩時間の間には休んでおかないともったいないと感じていたりもしました。
北予備生になると、休みの日も勉強していないとなんだか落ち着かなくなります。
最初は自習時間にそわそわしていたような人でも、入ってしまえばおとなしく勉強するようになります。勉強しか頑張ることがないので、勉強をせざるを得ない空気というのは、勉強嫌いの人にとっては半強制的で効果があるのかもしれません。
合格していたら、完全に北予備信者だったと思う
北予備の青雲寮で過ごしてよかったかという問いに対しては、受かっていたら良かったというでしょうが、私は不合格だったので、そこは良かったとは言えません。
しかし、今思うと、北予備のやり方を盲信せずに、自分で勉強の進め方を考えて北予備をうまく利用するくらいの気持ちで取り組めばもっとうまくいっていたかなとも思います。
私は不合格になった原因は「【北九州予備校のテキストだけでは受からない!】大学受験に失敗した人のレビュー」で分析していますのでよかったらチェックしてみてください。
北予備を利用する人は、北予備に溺れることなかれ
北予備で、特に寮に入ってしまえば、いやがおうでも勉強時間は確保されます。すぐに脇道にそれて勉強に集中できない人や、勉強をこれまでやってこなかった人にとっては、かなりの強制力が働いて、成績を伸ばすことはできるように思います。
しかし、すでにある程度勉強する習慣があって、本気だからこそ北予備だと考えている人に対しては、少し警告をさせてほしいと思います。その警告については、「北予備の寮に入って受験に失敗した人が、休日の過ごし方を反省する」の記事をよかったらチェックしてみてください。
北予備は、講師陣も充実していて、私にとっては大きな刺激になりましたし、北予備に行って受験に失敗したことは、これまでの人生経験としてとても勉強になりました。かといって、この人生は、今になって思うのはかなり遠回りだと思うので、なるべく皆さんには遠回りしないでほしいので、この記事を書いた次第です。
少しでも、受験生がムダな勉強をしないことを祈っています。
それでは。