
お吸い物についている蓋とろうとしたらくっついてしまってとるのに困ったことありませんか?
大抵の場合、お吸い物の蓋をあけるシーンがある時は、厳かな雰囲気の時が多いはず。
恥をかかないために、 その手法を解説します。
そもそもなぜ、蓋がくっつくのか
そもそもくっつかなければ、蓋が取れないという悩みは生じずに済んだのにと思うところです。
お吸い物は、アツアツの状態でお椀の中に入ります。
アツアツのお吸い物と、空気を一緒に閉じこんだ状態が、あの忌まわしきお吸い物椀です。
お椀の中では、アツアツのお吸い物からぐつぐつと湧き出ています。空気のような気体は、温度が上がると液体に溶けやすくなる性質があります。(ヘンリーの法則)
お椀の中の空気が、お吸い物の中に一部溶けてしまいます。
すると、お椀の中は、外の空気に比べて空気の密度が減ってしまいます。
つまり、減圧の状態になっているのです。
お椀の中が減圧になると、お椀がバランスを保とうとして、空気の密度をあげるために、お椀が縮まろうとします。
お椀が縮まろうとするため、蓋がべったりくっついてしまう現象が起きるのです。
蓋の開け方 無理やり開けようとしない
お椀の中には、アツアツのお吸い物が入っています。
無理に開けようとすると、勢い余ってこぼしてしまうかもしれません。
ただただ恥ずかしいだけでなく、やけどの危険性もあります。
ですので、無理に開けようとすることは決してやらないようにしてください。
コツは、お椀をつまむこと
アツアツの吸い物は、お椀まで熱くなってしまいます。
吸い物が入っていない高さの部分(ちょうど蓋と合わさっている縁部分)を包み込むようにつかみましょう。
つかんでそっと中指と親指を押してみてください。
くぽっ
音がしたら、それは、お椀が歪曲し、外の空気がお椀の中に入った証拠です。
そのまま蓋を持ち上げると、簡単に開けることができます。
最後に
厳かな雰囲気でお吸い物を飲むシーンは、多数の方にあるように思います。経験したことのない方も、式典等に参列する機会がありましたら、きっと巡り合うでしょう。
そのとき、安全に恥をかかずにスムーズにふるまうためにも、お吸い物の蓋の開け方は覚えておきたいものですね。