
こんにちは。現役プログラマーのしんです。
この記事は下記のような人向けに書きました。
・地方でフリーランスエンジニアとして働きたい
・フリーランスエンジニアになるためのスキルセットを知りたい
今回、エンジニアの私は、フリーランスエージェントとの面談に臨みました。
フリーランスエージェントとは、個人事業主に特化した案件紹介の会社です。
この度、エンジニアに特化した案件を紹介しているPE-BANKさんとの面談させていただきました。
筆者のスペックは以下です。
- 地方のシステム会社勤務プログラマー
- 業界未経験から入社で、実務経験が約半年
- フリーランスエージェントとの面談は初めて
エンジニア歴半年でフリーランスエージェントの面談に臨んでみた体験が分かります。
エンジニア歴半年でフリーランスエージェントの面談に臨んでみた体験談
エンジニア歴半年でエージェント面談に臨んだ目的
目的
まず、私が実務経験半年という比較的に短い状態で面談に臨んだのは、下記の3点が目的でした。
- フリーランスエンジニアになるためのスキルセットを知りたい
- 業界から見た、今所属する会社の客観的な評価を知りたい
- 実際のフリーランスエンジニアの待遇や生活ぶりを知りたい
の3点です。
今回面談に臨んだのは、すぐに独立して案件を探すというエージェント本来の目的を叶えるというよりも、自分の勉強の方向性を確かめたいなと思ったのがまず第一の目的です。
今の会社で実務を積むだけで、独立するだけの技術セットが身につくのか、仕事以外で勉強をする際に必要なものはなんなのか、その方向性を早い段階で確かめたかったというのが本音です。
実務経験半年で、業界のことも徐々に分かってきたこのタイミングで、今一度方向性の確認をしたいと思い臨みました。
面談に向けての事前準備
面談は、公式サイトからネットで申し込み後、電話で面談日程の調整をしました。
また、実際の面談の前に職務経歴書をメールを送付し、内容を事前に確認してもらいました。
エンジニアになって初めて職務経歴書書きましたが、テンプレートに従ってただ項目を埋めたというレベルです。
面談はこの職務経歴書ベースで話が進みました。面談前の事前の要望としては、フリーランスエンジニアに必要なスキルセットを知りたいとだけ伝えていました。
フリーランスエージェントの面談で言われたこと
一通り実務で開発をした経験が必要
職務経歴書を見て、「まだこれから経験を積む段階ですね」と言われました。
システム開発の下記の流れで進みますが
要件定義→基本設計→詳細設計→開発→テスト→保守運用
そのうち基本設計以下の流れをひと通り案件を通した経験が必要とのことでした。
その経験をした案件実績が多ければ多いほど評価されやすいということでした。
当然、システム開発の案件は、1ヶ月そこそこで終わるものではないので、一つの案件でひと通り経験するには2、3年は少なくとも必要だと言う話になりました。そのような設計実績の名人もフリーランスとしていないわけではないが、単価も低く、継続的な仕事の獲得ができていない印象があるとのことです。
さらに基本設計よりも上流の「要件定義」フェーズやマネジメントも経験しておくと、さらに受けれる案件の幅が広がり、より単価の高い案件にも挑戦できるとのことでした。
ちなみに基本設計とは、何を実装するか、詳細設計とはどのように実装するかを設計することらしいです。
私は正直普段の仕事でこれらの設計をドキュメント化したことはありませんでしたが、詳細設計のようなことを頭の中でやってるという状態というのは理解できました(筆者は現在そのくらいのレベルです)
リモートとかノマドみたいな案件はない
話が始まってすぐに、「扱ってる案件は取引先の会社に常駐してもらうタイプのもので、リモートとかノマドみたいな案件はない」と言われました。
取引先の会社に常駐して働く案件を基本的に扱っていて、リモートやノマドみたいなものはありませんよとのこと。
私は事前に案件内容も含めて調べてきてたので、常駐前提の話が聞けると踏んでいましたが、最初から念押しされるように言われたのは、おそらくリモートやノマドなどの問合せが多いのだろうとうんざりされてる印象を受けました。
フリーランスの間は新しいスキルは身につかない
フリーランスになると、新しいスキルや触れたことのないスキルは基本的には身につかないようです。
将来の仕事の幅をもたせるために、ある程度の年数を会社で経験してから独立することを強く進められました。
「独立自体はいつでもできるので、実務を10年やってから独立しても十分」とのことでしたね。
すでに自分の手元にある技術しか売りに出せず、新しい技術に実務で挑戦するのはやりにくいということですね。
掲載案件の単価はあくまで平均
「ホームページに載ってる単価はあくまで平均値で…」らしく、エンジニアのスキルレベルによっては下の単価で取引する場合もあるようです。
私が調べた地域(岡山県)ですと大体45〜65万円くらいの単価の案件が掲載されてましたが、エンジニアの能力次第では、それ以下の金額で受ける場合もあるようです。
エージェントの手数料12%を差し引いて、その他保険料・税金等を考慮すると、この収入でフリーランスになるうまみはないかなと思えました。
また、単価を上げたいなら、都心部という選択も必要と言われました。
どうしても地方の単価の上限は決まってるので、単価を上げたいのであれば、少なくとも大阪くらいまでは出た方がよいとのことでした。
地方は長期継続案件が多い
同じ会社で継続的に案件を受け続けるパターンも多いらしく、5年、10年と同じ現場にいる人もいることもあるようです。
派遣先の企業から、リピートしたいという要望があるのが基本的な流れで、定着する人が多いとのことです。
当然、短期の案件を点々とする人もいるが、「安定」を求めるのであれば、長期案件の獲得を目指すのがいいとのことでした。
個人的には現場を転々と回ったほうが経験技術が増えて幅が広がるのかなと思っていましたが、堅実なキャリアを踏むためには、同じ現場に居続けるというのが必要になりそうです。
エンジニアの経費の捻出は人それぞれ
常駐型のフリーランスエンジニアは、通常の会社員と同様に出勤して仕事するような働き方をするので、経費に計上してる内容でどんなものがあるのか聞いてみました。共通でかかるのは通勤費くらいで、残りの部分は各エンジニアたち工夫して捻出しているようで、交際費や機器、文房具等それぞれ違うとのことでした。
実務でどこまで経験できるかは会社の下請構造の位置次第
仮に実務経験を数年詰んだとして、フリーランスエンジニアになるためのスキルセットが揃うのか、その見込と判断基準について伺いました。
先程書いた、基本設計からの一通りの開発経験は、会社によってはできないところもあるようです。
多重下請け構造のどの位置にその会社が位置するかで、経験できる業務の幅が決まってくるので、これから独立を視野に就職される方は、会社の請負構造についても事前に確認しておく必要があるでしょう。
所感
結構ドライ?
私の実務経験が短いのもあってか、現実を突きつけられて終わったというドライな印象を受けました。
ぜひフリーランスになりましょう!というより、会社員と変わらないですよという要素の方を強調してるように聞こえたのが正直な印象です。
フリーランスエンジニアとして常駐スタイルで生きていくことに担当者の方がそれほど肯定的でない印象を受けました。
これから
今回特に知りたかったのは、これから積み上げるスキルセットについてでした。一連の話を聞くと、実務をひたすら積むしかないという印象で、自分で開発したとかはあまり関係ないと言われました。
早い段階で開発を一通り経験できる案件に携われるかは、会社都合の事情でもあるので、独立するのであればその経験がいつ頃できるかを調べる必要があると感じたところです。
フリーランス前提に考えたとして、経験ができなさそうであれば、転職してみるのも手だとすすめられました。
システム開発フリーランスエンジニアへの道は険し。
今回の内容をまとめると、実務経験半年の私にとって、エージェント経由でフリーランスエンジニアになるためには、
・基本設計から開発・保守運用までの一連の開発経験を実務でほしい
・フリーランスの間は技術が一定のままで単価を上げにくい
・会社員と比べたメリットは収入だが、スキルレベルによってはメリットが出ない
・必要な実務経験が積めるかどうかは所属会社による
って感じでしたね。
今回はあくまでエージェント経由でのキャリアを積む場合に限っての話ではありますが、必要なスキルセットについては、エージェント以外でも大きくは変わらないのではと思っています。
まだエンジニアとして経験が浅い方、これからエンジニアになろうとしてる方の参考になれば幸いです。
それでは。